福祉業界のゲームチェンジ

こんにちは。所長です。

 

 

わかってはいたことですが、

営利組織と

非営利組織では

明らかに営利組織の方が

強いというのがわかります。

 

ご参考までにどうぞ

https://www.wam.go.jp/hp/

 

やっぱり顕著なのは、

人数が多い法人の方が収益が出ていて

人件費率と経費が抑えられている。

という点でしょうか。

 

基本報酬をあげる手法や

加算の取り方、

人材戦略などにおいて

営利法人の方が

一枚も二枚も上手。

そんな印象です。

 

思い返せば、

元はと言えば、

家族のケアから

地域ボランティアに発展し、

それが制度化され、

NPO法人・社会福祉法人と

法人格になって仕事になりました。

 

そこに、

営利法人も参入するようになり、

少しずつですが

ゲームチェンジが行われているようです。

 

介護の話になりますが、

営利法人の方が、

通所率が高く、

施設が新しいく、

職員が多い。

 

非営利法人の方が、

人件費が高く、

経費が高い。

 

というのは

もはやどうしようもないとしか

言いようがありません。

 

これは、

営利組織と

非営利組織の違いであり、

強みと弱みがでてるなと

そういった印象です。

 

営利組織というのは

基本的には三角の形の組織です。

3層に分かれていて、

上から

①経営者

②経営層

②従業員

 

といった具合です。

 

ミッション・ビジョン・バリューを

経営者が掲げて、

それを達成させるための

具体的な目標を設定し、

評価する経営層がいて、

現場で実行する従業員がいる。

 

という構図です。

強みは、

やるべきことが具体的かつ明確

 

弱みは、

トップダウンなので、

経営者のミッション・ビジョン・バリュー以上の

成果を上げることができない点です。

 

逆に、

非営利組織というのは

丸形の組織です。

 

いろんな人の意見や考えを

みんなで出し合って

みんなで話し合って

みんなで決めていきます。

 

例えば、

意思決定において、

投票を行う際は

理事長も副理事長も理事も

同じ1票しか持っていません。

 

株式会社の場合、

株の保有率=票数になるので、

51%取得していれば

全て決めらるわけです。

 

非営利組織の強みは、

誰もが経営に携わり、

自分事として捉えられるので、

積極的な参加が促せますし、

いろんな立場の人がかかわることで

総合力が高いです。

 

弱みは、

意思決定が遅く、

合理性に欠く場合があります。

 

さらに、

明確なミッションやバリューを

数値化していない組織も多く、

突き抜ける事ができません。

 

例えば、

非営利組織の

人件費率がWAMによれば

営利組織よりも高いというのは

何も考えずに、

年功序列の給与体系にしている点も

指摘されています。

 

何のバリューも生み出さないのに

長く在籍しているだけで

高い給与が出るのであれば

余計なことはせずに

守りに徹するのが正解になります。

 

これが大きな弱みで、

誰も人件費以上の仕事はしないし、

誰も経費削減をしたがらない。

誰も成長したがらない。

 

そんな平和で

安穏たる世界に、

ミッション・ビジョン・バリューを掲げ、

企業成長こそ正義の営利組織が参入すれば

業界が破壊されることは

WAMの報告書から読み取れます。

 

で、

実際にそこのゲームチェンジが

行われているのが

福祉業界というわけです。

 

福祉業界の明日を担うという

メインストリームは

営利組織に任せる。

 

それが我々のような

非営利組織のすべきことだと

僕はそのように思っています。

 

それはさみしい事でも

情けない事でも

ましてや敗走でもありません。

 

本来、

NPO法人というのは、

福祉制度の狭間にいる人や

法制度上では解決できないような問題、

個別の状況に合わせることができ、

例外への対応力こそ真価であると

そのように思います。

 

むしろ、

営利組織がメインストリームで

補助的な立場でNPO法人として

福祉業界に携わっていく

というのが、

本来のあるべき姿だった?

 

そう思えてくるのです。