こんにちは。所長です。
4月~10月までの期間、
ジブリフェスと題して
アメリカで再上映されていました。
ちなみに、
アメリカでの放映や宣伝などの権利は
ディズニーが買っているので
ポスターとかちょっと日本と違います。
で、
注目してほしいのは
4月に千と千尋の神隠し(舞台)
10月も千と千尋の神隠し(映画)
放映に至るまでは
いろいろと翻訳とか難しいわけですが
千と千尋の神隠しは
ジブリ側とディズニー側との
やり取りもあって、
アメリカでの公開に
1年くらいかかっています。
翻訳にいたっては
千と千尋の神隠しですから、
タイトルは
Spirited Away
Spirit(精神)の受動態になります。
Awayはそのまんまで
まあ、精神的な霊的なものが
奪われる、さらわれる
みたいな感じでしょうか。
そうです。
お気づきですね
千と千尋の神隠しの
「千と千尋」の部分は
省略されたのはまあよいでしょう。
ここが日本語と英語の
ニュアンスの違いといえましょう。
神隠しを題材にした映画ですが、
Spirited Awayになると、
観てる側の主観が入ってくるというか
主語がこちら側になっている感じがします。
神隠しとは現象ですが、
神秘的に奪い去るとは
やはり主体性は主語にあります。
が、その主語であるはずの
千と千尋がない。
これはこれは。
あと、
神隠しなので
単語としてGODが入ると思った方、
僕だけじゃないはずです。
この場合、
入らないんです。
ここが翻訳語の面白いところで
GODとは神であって
神ではないんです。
ここには明確な違いがあるので
神から説明します。
まず、
神とは国家神道の神ですね。
神業とか、
笑いの神が舞い降りた!とか、
そういった表現しますよね。
この場合、
神ですがGODではないんです。
なぜなら
GODという英語は
キリスト教圏の英語圏の人にとって
創造主ヤハウェとキリストと精霊の
三位一体がGODなわけで、
唯一の絶対神なわけです。
なので、
神という言葉の中には、
キリスト教の唯一絶対神も含まれているし、
神業の神も、笑いの神も、
全部入っています。
つまり、
神とはGODでもあるんだけども、
GODは神ではない
ということです。
なんのことや?
と、思うでしょう。
そうです。
なんのことや?
なんです。
基本的には
翻訳とは2つの方法があります。
①
アメリカ人が使う単語を
日本人が使う単語に
置き換えるという方法
②アメリカ人が文法的に使う単語を
日本人が文法的に使う単語に
置き換えるという方法
主にこの2つです。
で、主流なのは①です。
なので、
GODと神は単語で置き換えると
正しいですが
文法的に考えたらおかしいわけです。
日本の文化圏で作られた
映画作品を
キリスト教圏の文化圏で
翻訳するというのが
いかに難しいか
なんとなくわかりますね。
ま、実際問題、
その辺はもちろんプロですから
しっかりされているのでしょうが
映画のタイトルだけでも
日本語と英語とで
翻訳語を見ると
文化の違いや主体の違いなど
面白いなと思うわけです。
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